ー【旋盤加工の基礎知識】汎用旋盤の仕組み・加工条件とはー

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旋盤加工は回転させた材料にバイトと呼ばれる工具を当て、削り、穴あけ、切断などを行う加工法です。

旋盤加工を行う旋盤にはいくつかの種類があります。なかでも汎用旋盤は普通旋盤とも呼ばれ、加工者が手動で加工を行う最も基本的な旋盤です。

今回は、汎用旋盤の仕組みや加工条件などの基礎知識をご紹介します。

汎用旋盤の加工の仕組み

汎用旋盤では以下の3つの機能で材料を加工する仕組みになっています。

1.加工者の左側にある主軸台で材料を回転させる

2.中央にある往復台でバイトを前後左右に移動させる

3.必要な場合には右側にある心押し台で穴あけ加工や長い工具を支える

汎用旋盤は作業者がハンドルやレバーを操作しながら素材をバイトで切削し、旋盤加工を行います。

主軸台、往復台、心押し台の位置関係は決まっており、加工者から見て材料を左に、工具を右側に配置するようになっており、すべてのメーカーで方向が決まっています。

最も歴史が古く、ほかの旋盤の基礎となる旋盤であり、補助工具などによりさまざまな加工が可能です。

旋盤加工の加工条件

旋盤加工では、材料は前後左右に動かさずに回転させ、バイトを動かして加工していきます。

加工の際は次の3つの加工条件を設定し、設計図通りの形に仕上げます。

1.回転数…工作物の大きさに合わせて切削する速度を決め、回転数を定める。

2.切り込み量…多めに削るのか、少しずつ削っていくのかを決める。

3.送り速度…工作物が一回転する際に工具が移動する速さのこと。早いほど加工スピードは上がるものの精度が下がる。

汎用旋盤のメリット

汎用旋盤はNC旋盤とは異なり、加工のためのプログラム作成を行う必要がありません。注文を受けてからすぐに加工に取り掛かれます。

また、手作業で旋盤加工を行うため、作業中に仕様変更や修正が入ってもすぐに対応可能です。

そのため、試作品や特注品の加工に向いています。

一方で、大量生産に向かいないこと、作業者により加工精度にばらつきが出る可能性がある点は注意が必要です。

汎用旋盤は手動で加工する基本的な旋盤

汎用旋盤の基礎知識について解説しました。

汎用旋盤は加工者が操作しながら手動で加工を行う旋盤です。

どのメーカーの旋盤も主軸台、往復台、心押し台の位置関係は同じで、回転数や切り込み量、送り速度などの加工条件を決めることで旋盤加工の精度と効率を決められます。

加工時の柔軟性が高く、少量で精度の高い製品を製作するのに向いており、NC旋盤の苦手とする部分を補う役割も持っています。