金属などの材料を工具で削る加工方法を切削加工といいます。
切削加工には旋盤加工をはじめとしたさまざまな種類があり、それぞれ違った特徴も。
ここでは、切削加工の加工方式と、種類について解説します。
切削加工とは
切削加工とは、金属や樹脂などの材料（工作物）を、工作機械を使って削ったり穴を開けるなどして思い通りの形に加工する技術です。
鋳造や鍛造に比べてコストを削減できるほか、多彩な素材を高精度に加工できるというメリットがあります。
一方で大量の切り屑が発生したり、複雑な形状を大量生産する場合にはコストが高くなる傾向がある点がデメリットです。
切削加工には大きく分けて「転削加工」と「旋削加工」があります。
転削加工の種類
転削加工の代表的なものは、「フライス加工」「穴あけ加工」の2種類です。
1.フライス加工
フライス加工は、フライス盤という切削工具を回転させて加工する方法です。
固定した材料に断続的に工具を当てて削るため、平面や曲面に加工できるほか、穴あけ、溝削りなどさまざまな加工が可能です。
フライス加工には手動で操作する汎用フライスと、コンピューター制御で加工するNCフライス、複合的な機能を持つマシニングセンタなどがあります。
フライス加工では、プレート、セットベース、ストッパー、金型などを製作できます。
2.穴あけ加工
穴あけ加工とは、工具を回転させて材料に穴を開ける加工です。
穴をあけるだけでなく、穴の精度を高めるためのリーマや穴の内径を広げる中ぐり、ネジ切り加工など、使用する工具によってさまざまな種類の加工ができます。
旋削加工の種類
旋削加工の代表的なものが「旋盤加工」です。
旋盤加工
旋盤加工は、円筒状の材料を回転させ、固定したバイトという切削工具を当てて加工します。
工作物を円形や先細形状にできるほか、穴あけやねじ切り、中ぐり、突切りなどが可能です。
旋盤加工には手動で加工を行う汎用旋盤と、コンピューター制御で加工を行うNC旋盤があります。
旋盤加工で製作できるものはシャフト、ノズル、ピン、ニップル、ボルト、コネクタなどのおもに円筒形の製品です。
金属加工を依頼する際はどのような加工が可能か確認する
切削加工の加工方式と種類について解説しました。
旋盤加工などの金属加工を依頼する際は、加工会社にどのような加工ができるか、技術にはどのようなものがあるか、事前に確認しておくことが大切です。
見積もりの段階でなくても、部品や製品の製造を依頼したいと考えている場合は、気軽に加工会社に相談して不明点を改善しておくと安心です。
